同業他社より安くしたり割引してるのになぜお客様は来ないのか?

価格設定で悩まれてる店舗様は多いです。よくありがちな価格設定に、同じエリア内の他店舗よりも若干安めに設定するという手法があります。

価格でしかアピールできないお店の場合、やりがちです。

ですが人は商品やサービスを買うとき「安い」という理由だけで買うわけではありません。そこに、感動や特別性、優越感、利便性、好きなセラピスト、好きな施術がある、他にはないサービスなどなど、価格より重視することがあるのです。

また、中には、通いやすい、人目につかない、入店しやすい、支払いがしやすい、電話番の対応がよいなどなどの理由で通われる方もいます。

もしあなたが男性であれば、一度はメンズエステ店に行ったことがあると思います。その時のことを思い出し、なぜその店に通ったのか?最低30個は紙に書いてみてください。それがのちにあなたのお店の運営にも役立ちます。

それにお客様が通う心理を理解してないと、ずっと価格にとらわれ、同業他社との価格競争で悩まされることになります。

価格で安さを追求する場合は、チェーン店のように、セラピストやルーム数も数多くそろえる必要があります。これは資金力のあるお店であれば可能ですが、個人だとそれに対抗はむずかしくなります。

また、大手や老舗の場合、すでにたくさんのお客様数を抱えていたり、知名度もあるため、既存のお客様だけでお店を回すことも可能です。新規集客コストも低いため、その分価格に反映させることもできます。つまりは、多少無理をして価格を下げて営業しても、全体で売り上げが出ればいいので、さほど困らないです。

そんなお店があなたの近隣にあれば、同じことをやっても集客できずつぶれるのは時間の問題となりますよ。

お客様は他とサービス内容も変わりないお店であれば、安くて昔からあるお店に通います。安心してサービスが受けられるからです。

大手や老舗と同じように値段設定やサービス内容をまねると、個人店の場合かなり苦しいことになる場合が多いです。

実際に私の知り合いが、大手チェーン店の真似をして激安メンズエステ店を作りました。

激安とは言え、セラピスト様には最低限の報酬を支払う必要があります。無名な新規店にセラピストは集まらないため、報酬もそれなりに出す必要があります。

セラピスト代も高い、お客様から頂く金額は安い、新規集客コストが高い。

利益を圧迫し、余裕がない状態になりました。そこで慌てたのか相談に来られたのですが。

今回の場合は、てこ入れするよりも、一からスタート切ったほうが早いという判断のため、一度お店をつぶしてもらい、システムを一から見直して再スタート切る運びとなりました。

値段も120分13000円をやめて、18000円に値上げ。もちろん、サービス内容も一から見直し、その金額に見合う内容と女性タイプに変えました。

立地は悪くなかったので、ルーム変更はなし。

あとは、衣装を変えるとか、セラピスト全員ツイッターやるとか、写真をこまめに変えるなども行いました。

さらに、接客や接遇も大手と違ったきめ細かいサービスをやります。

基本的には、「大手や老舗がやってないことをやる」が原則です。

大手や老舗の場合、昔ながらの王道メンエスだったり、流れ作業的なことも多々あります。また手取りも安いため、女性の質もそこまで高くないかもしれません。

基本的に大手や老舗の真逆のことをやり、手間のかかることも導入してもらいました。キャバクラ的な要素を入れてみたり、ゆったり流れるような施術をしてみたりと、いろいろお客様の反応を見ながらサービスを変えていきました。

その結果、今は繁盛店となりましたが、その細かい改善点というのはエリアやお客様層によって違うため、これが良いとは言えませんが、一緒に考えて都度工夫することは可能です。

基本的にお客様が「安いからこのお店に行く」ではなくて、「このお店じゃないとダメ」という風に思ってもらうことが大事です。

そういう視点でお店つくりをすれば、価格競争から抜け出せるのです。